美容にとても関心がある、メイクが楽しい!と感じている方は、美容部員を就職の選択肢のひとつとして考えていることでしょう。
百貨店やドラッグストアなどで、美しくメイクをして、丁寧に化粧品に関するアドバイスをしてくれる美容部員は、化粧品をお使いの方であれば一度は接客を受けたことのある身近な存在ではないでしょうか。
また、「美容や化粧品が好き」という方にとっては憧れの存在かもしれませんね。

この記事では、華やかに活躍している美容部員のお仕事や働き方に触れながら、大学や専門学校を卒業予定の方、美容部員への転職を検討中の方に向けて、就職活動に役立つポイントを中心にご紹介します。

美容部員のお仕事内容

まずは、美容部員のお仕事について、深掘りしていきましょう。

お客様にメイクやスキンケアをご提案する販売業務

店頭に足を運んでくださったお客様のお悩みやご希望をお伺いし、理想を叶える化粧品をご提案します。
インターネットでも化粧品は購入できますが、お客様にとって気になるアイテムを試していただく「タッチアップ」は、肌にのせたときの色味や使用感を確認したり、使い方を美容部員に相談したりすることができ、実際に商品を手に取れる貴重な機会です。

お客様にご満足いただける商品提案ができるかどうかは、美容部員の腕の見せどころでもあります。

店頭の清掃や在庫管理、経理業務

美容部員のお仕事は接客販売だけではありません。売れ筋の製品の補充や在庫管理、新商品の陳列、店頭の清掃やタッチアップに使用したメイク用品のお手入れも大切なお仕事です。
1日の売上の整理や確認、本部に報告する経理業務や、お客様へのキャンペーン・新商品紹介のDM発送など、業務は多岐に渡ります。
▼美容部員の詳しい仕事内容ややりがい・厳しさについてはこちらの記事でもご紹介しています。

美容部員の就職先は?キャリアアップはできる?

美容部員には、化粧品メーカーに就職するパターンと、百貨店やドラッグストアなど小売店に就職するパターンがあります。
それぞれどのようなキャリアが考えられるのでしょうか。

化粧品メーカーに就職した場合

店頭で接客経験を積んだ後、マネージャーなど管理職への昇進や、本社勤務、他部署への異動などの可能性があります。

百貨店やドラッグストアなど小売店に就職した場合

店長や現場責任者といったキャリアアップが挙げられます。

正社員やアルバイトなど、雇用形態の選択肢が豊富

また、美容部員は正社員、契約社員、パート・アルバイトなど雇用形態の種類も豊富なため、就職先によっては働き方を自由に選択できます。
女性が多い職場のため、産休育休制度が充実しているケースも多く、ライフステージが変わっても働きやすい環境が整っていると言えるでしょう。
各化粧品ブランドがターゲットにしている年齢やコンセプトは、メーカーによってさまざまですので、業界内でのキャリアアップを目指した転職も可能です。

美容部員に採用されやすい学歴はある?大卒は少ない?

それでは、実際に、美容部員に採用されやすい学歴はあるのでしょうか。

学歴による差はほとんどない

厚生労働省の職業情報提供サイトによると、大卒が約31%、専門学校卒が約36%、短大卒が約36%、高卒が約34%となっており、学歴による採用の差はほとんど見られません。
また、大手化粧品メーカーの募集要項には、大卒が応募要件となっているケースもあるため、就職希望のメーカーが決まっている場合は事前に確認しておきましょう。
就活時点で、美容に関する専門的な知識やスキルが必要というわけではありません。

引用元:厚生労働省 職業情報提供サイト

美容部員は経験者が有利?

美容部員になるには、どのような経験や知識があると有利になるのでしょうか?

免許や資格は必須ではない

美容部員自体は免許や資格を必須とする職業ではありません。
採用後、社内研修が設けられている場合がほとんどで、化粧品に関する知識やメイクアップ技術はある程度習得できるため、経験者でないと採用されない、ということはありません。
事実、「未経験OK」と表示されている美容部員の求人情報も、多数見られます。

しかしながら、経験者は即戦力を必要としている求人に応募が可能ですので、採用の間口は広がります。

販売など接客経験は有利に働く場合がある

美容部員は接客業です。お客様とのコミュニケーションを通して、最適な製品をご提案します。
魅力を伝え、良さを肌で感じてもらい、納得して購入いただくためにも、お客様と信頼関係を築くことが大切です。

実際の求人では、歓迎要件として販売などの接客経験が掲載されているケースがありますので、アルバイトなど幅広い経験が活かせる職業でもあります。

美容部員に採用に有利な資格はある?

美容部員に免許や資格は必須ではありませんが、就職活動においては関連する資格を保有しておくことで、美容への関心の高さや、美容部員になりたい!という熱意のアピールにつながります。

また、資格によっては社員教育で導入されているものもあり、前もって取得しているとアドバンテージを持って研修に臨むことができる可能性もあります。

日本化粧品検定

日本化粧品検定は「化粧品・美容に関する知識の普及と向上をめざした検定」であり、化粧品・美容関連の検定では唯一、文部科学省後援の公的資格のため、信頼度が高いとされています。

3級は受験料無料・全20問で、ウェブサイトにてすぐに何度でも受験が可能です。2級と1級は、年に2回(5月と11月)、検定試験が行われています。
2級は「美容を語れる人を目指す」をコンセプトとして、美容皮膚科学を中心としたトータルビューティーが出題範囲に、1級は「化粧品の専門家を目指す」をコンセプトに化粧品に関する専門的な知識が問われます。

日本メイクアップ知識検定試験

日本メイクアップ知識検定試験は「メイクアップ、スキンケア、化粧品、皮膚、顔分析、メイクアップの修正方法などのメイクアップの知識力を試す」検定試験です。基礎知識が問われる「ベーシック」と、応用知識が問われる「アドバンス」の2段階になっています。
2020年4月以前は「メイクアップアドバイザー検定試験」と呼ばれていました。年に3回(2月、7月、10月)、試験日が設けられています。

日本メイクアップ技術検定試験

日本メイクアップ技術検定試験は「メイクアップを職業として志す方や職業としている方の技術力、接客力、知識力を高めることを目指す」検定試験です。
スキンケアからベースメイクアップを中心とした基本技術の過程と仕上がりを審査する3級、スキンケアからフルメイクアップの過程と仕上がりを審査する2級、モデルの悩みや要望に沿って、イメージメイク技術を審査する1級があります。
年に2回(2月、7月)、試験日が設けられています。

パーソナルカラーなどの関連する資格も有効

上記以外にも、パーソナルカラーに関連する資格などを保有していると、タッチアップの際、お客様ごとに似合うカラーを使用したメイクのご提案ができ、信頼度のアップに役立ちます。
また、都心の百貨店やドラッグストアには、外国人観光客の来店も多いため、英会話スキルを高めておくと重宝されるでしょう。

▼美容部員に役立つ資格についてはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。

美容部員に求められるスキル

美容に関するスキル以外に、美容部員が持っておくと良いスキルについてご紹介します。

ヒアリング力

美容部員は、お客様がどんな悩みを持っているか、どのような商品に関心があるのか、どういった雰囲気や仕上がりがお好みか、などを会話により引き出し汲み取る、ヒアリング力が必要になります。
ご希望されている製品をご提案し、購入していただくことはもちろん、期待を超えるようなご提案をすることで、ブランドの価値をさらに高めることができます。

美容部員にとって、お客様に丁寧に寄り添ってご要望をお伺いするヒアリング力は、欠かせないスキルのひとつです。

説明力・提案力

また、製品のメリットを正確にわかりやすく伝える説明力も必要になります。
予定していた化粧品だけでなく、美容部員の方のお勧めを聞いていると、他の商品も追加で買ってしまった、という経験がある方もいらっしゃると思います。

お客様のご要望にマッチすることはもちろん、プラスアルファのご提案やお客様の立場になった親身な接客がブランドのファンを増やすことにつながります。

コミュニケーション能力

お肌やメイクの悩みは、女性にとってコンプレックスになっているケースもあり、初対面の美容部員に簡単に話してくださるとは限りません。
そんなお客様のお気持ちを考慮し、お悩みを話していただきやすい雰囲気を作ることで、適切な化粧品をご案内することができるのです。

逆に、的外れな推察やご提案は、お客様に不快感を与える可能性があります。
傾聴力、提案力に加え、お客様に気持ち良くお話しいただく、スムーズに意思疎通ができる基本的なコミュニケーション能力も必要となるでしょう。

美容部員の給料(年収)はどれくらい?

ここからは気になる美容部員の給与事情について解説します。

大卒は初任給が高めの傾向

美容部員は、正社員や契約社員、パート・アルバイトなど雇用形態によって年収もさまざまです。一例ですが、厚生労働省の職業情報提供サイトによると、美容部員の全国平均は約355万円(令和3年度)となっています。
女性の平均賃金=約254万円と比較すると、やや高い年収となっています。
大卒の場合は初任給が高く設定されている企業もありますので、募集要項などで確認しましょう。

引用元:厚生労働省 職業情報提供サイト

経験や売上によってインセンティブが発生するケースも

企業によっては、経験を積むことで役職手当が期待できる場合や、資格手当が用意されている場合があります。
また、売上次第でインセンティブが発生する企業もあります。

パートやアルバイトの場合は、時給制となり都内では1500円前後の求人が多い傾向です。正社員ほど時間の制限を受けないため、自由度が高く融通が利くメリットがあります。

どんな人が美容部員に向いている?

美容部員として活躍が期待される方の、傾向やタイプについてご紹介します。

▼美容部員の適性や求められるスキルについてはこちらの記事でもご紹介しています。ぜひ合わせてチェックしてみてくださいね!

美容・メイクが好きな人

やはり、化粧品が好き、メイクが楽しいと感じる人におすすめの職業です。「好きこそものの上手なれ」ということわざにあるとおり、好きなことであれば自然と熱も入り、イキイキと仕事ができます。

人と話すことが好きな人

美容部員は接客業なので、まずはカウンセリングを行い、ご要望に沿った商品を提案、化粧品の特性や効果をわかりやすくご説明する必要があります。
会話を楽しむことができれば、より強い信頼関係が築けます。

ご自身のさまざまな経験の中から、お客様との共通点を見つけることができれば、会話も弾むことでしょう。

好奇心が旺盛な人

化粧品は季節ごとに新商品が発表されることもあり、どんどん発売される新アイテムを魅力的にご提案できるよう、化粧品自体の勉強も不可欠です。
また、メイクのトレンドも更新されるため、常にアンテナを張っておく必要があるでしょう。
現状に満足せず、新しいことにも積極的に取り組み、自分の中に落とし込む探求心を持っている人は美容部員に向いていると言えます。

まとめ

美容部員とひとくくりに言っても、就職先や雇用形態はさまざまです。これまでの経験が意外な形で役立つこともあるでしょう。
美容に興味がある、メイクが好きな方は、美容部員として活躍する未来を、ぜひ選択肢に入れてみてください。

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ピアスグループの店頭で美容に関するサービスを提供・接客するスタッフのこと。
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