美容師とは違う?女性の理容師とは

理容師というと男性のイメージが強く、女性は美容師のイメージが強いかもしれません。
実際、美容師の男女比は男性3:女性7に対し、理容師は男性8:女性2 となっており、女性の理容師はまだまだ少ない状況です。

ですが、最近では女性の理容師、「理容女子」が増えているのです。
なぜ今、理容師を目指す女性が増えているのでしょうか?
その理由や、理容師を取り巻く環境について詳しく紹介していきます。

理容師を目指している女性や、興味のある方の参考になるかと思います。ぜひ最後までご覧くださいね。

美容師と理容師の違いについて

まずは理容師と美容師の違いについてご存じでしょうか?
似ている職業ではありますが、実は少し違います。法律では理容師はこのように定義されています。
理容とは「頭髪の刈込、顔そり等の方法により容姿を整えること」とされており、刈り込み等の行為に伴う理容行為
一方、美容師の定義はこのようになっています。
美容とは「パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」とされている。美容師がコールドパーマネントウェーブ等の行為に伴う美容行為の一環としてカッティングを行うこと
このように、理容師と美容師の業務内容が法律でそれぞれ定義されています。

以前は、厚生労働省の通知で、理容師は女性にパーマを行ってはならず、美容師は男性にカットだけのサービスができない、となっていました。さらには、美容師と理容師が同じ店舗で働いてはならないという規制などもありました。

しかし、2015年(平成27年)に「実情にそぐわない」として制度が緩和されたため、現在は理容師と美容師の業務には大きな違いがなくなってきています。

ここからは更に詳しく、理容師と美容師の違いについて解説していきますね。

①理容師も国家資格!美容師とは試験課題も違う

理容師と美容師はそれぞれ別の国家資格で、試験課題の内容も異なります。

理容師免許試験では、実技・筆記試験がそれぞれ実施されます。実技試験ではカッティングの技術やお顔の髭や産毛を剃るシェービングの技術、整髪の基礎技術について試されます。

②シェービング技術を習得し、施術できる

先に書いた通り、美容師との大きな違いのひとつとしては理容師はシェービングを実施できることにあります。(お化粧の一部として軽い程度の「顔剃り」は、美容師が行っても問題ありません。)

シェービングは、現在も理容師ならではの技術といえますね。

余談ですが、専門学校によっては理容科の中にスタイリストコースの他、エステティックコースもあり、エステの事を中心に学びながら理容師免許を取得できるところもあります。そこからシェービングサロンやブライダルサロンへ進む学生も実は多いのですよ。

③パーマ・ヘアカラーはOK、ただしまつげエクステはNG

美容師と同じく、パーマ・ヘアカラーの施術も行えますが、まつげパーマやまつげエクステなどの施術については理容師は行えません。

この3点が、理容師と美容師の大きな違いとなります。

理容女子はどこで働いている?

ここまで、理容師と美容師の違いや、施術できる範囲の違いについて紹介してきましたが、ヘアカットをするという点はどちらも同じでしたね。

業務範囲にはあまり大きな差がないように思えますが、理容女子は一体どこで働いているのでしょうか?

理容室

ヘアカットに加えて、顔剃りや襟足などの刈り上げの技術を活かしたい!という方は理容室で働いていることが多いです。
また、家業で理容室を営んでいる場合は、跡継ぎとして働いている場合もよくあります。

主に男性向けの技術を活かすことができ、近年はお洒落な高級理容室も登場しておりじわじわと人気が高まっています。理容室についてもニーズに合わせて進化しているのですね。

シェービングサロンやブライダルサロン

理容師の活躍できる場として、あまり知られていないのがシェービングサロンやブライダルサロンです。

どちらも理容師のシェービングの技術を活かせる職場で、顔周りに加えてうなじ、背中などの産毛剃りなどがメインの仕事になります。シェービングの技術を活かし、磨きたいという方はサロンで働いていることが多いです。

理容師免許を活かした職場例:ピアスグループ【フィニ】

理容師免許を活かした実際の職場例を紹介します。

美容・健康事業を中心に化粧品や医療向け製品の製造販売、直営サロン・ショップ経営などを展開しているピアスグループでは、理容師・美容師免許を活かせるブランドを数多く有しています
その中の女性専用シェービングサロン【フィニ】では、実際に理容師免許を活かしてたくさんの女性理容師たちが活躍しています。フィニで働くスタッフにインタビューを行っていますので、興味のある方は下記リンクよりどうぞ。

理容師、美容師どちらの資格をとればよい?

ここまで理容師について詳しく紹介してきましたが、いかがでしたか?

美容師との違いもお分かりいただけたかと思います。今後のキャリアを考える上で、改めて下記を参考にしてみてください。

活かせる技術、施術できる範囲がそれぞれ違う

先述の通り理容師のみが施術できる技術があり、美容師と活躍できる範囲が違います。理容師と美容師の業務内容の差がなくなってきていますが、取得した資格により就職先も変わってきます。
自分が将来活躍したい場や就職先、取得したい技術についてしっかり調べて選びましょう。

美容師免許を活かした職業をひとつ紹介します。もし理容師か美容師か迷っているようなら、下記の記事も参考にしてみてくださいね。

【ダブルライセンス】で取得すれば今後の活躍の幅が広がる

悩んでいるならダブルライセンスの取得もオススメ。

理容師免許とあわせて、美容師免許を取得することで活躍する場が制限されることなく自由に選ぶことができます。就職にも大いに役立つことでしょう。

これまではダブルライセンスの取得は2つの学校に通わなければならず、費用も時間もたくさんかかっていました。これについても2018年(平成30年)に、理容師が美容師資格を、美容師が理容師資格を取得しやすいように制度が改正されたのです。

ただし、現在も専門学校によってはどちらかひとつの資格しか取得できない場合もあるのでカリキュラムの確認が必要です。

キャリアプランやライフプランに合わせた資格取得を

理容師や美容師にまつわる法律や環境はすこしずつ変わってきています。業務内容の垣根が取り払われてきてはいますが、違いがあることが現状です。
取得する資格や活かしたい技術により就職先も変わり、それぞれキャリアプランやライフプランも大きく異なることでしょう。

学校選びや就職する前にさまざまなサロンへ行って実際にサービスを受けたりお話を伺うと、より具体的に働くイメージができるのでオススメです。

あなたに合った仕事をぜひ見つけてくださいね。

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