二十四節気について

二十四節気とは、太陽の通り道である黄道をもとに一年を24分割した時期のことを言います。

【二十四節】
立春/雨水/啓蟄/春分/清明/穀雨/立夏/小満/芒種/夏至/小暑/大暑/立秋/処暑/白露/秋分/寒露/霜降/立冬/小雪/大雪/冬至/小寒/大寒

春分や夏至、秋分、冬至などは、馴染み深いと感じられる方も多いのではないでしょうか。

この「春分・夏至・秋分・冬至」は二十四節気をちょうど4分割した日にあたり、春夏秋冬の移り変わりを告げる目安にもなっています。

春分の日について

「今年の春分の日っていつ?」「どうして毎年変わるんだろう?」
と疑問に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

太陽の通り道である黄道と地球の赤道が交差する点を春分点・秋分点と呼び、その点上を太陽が通過する日のことをそれぞれ春分の日・秋分の日と呼んでいます。

しかし、地球が太陽の周りをぐるりと一周するには365日と6時間ほどかかると言われています。
そのため、毎年少しずつ交差する点にずれが生じて、その年によって春分の日の日付が変わるのです。

2023年の春分の日はいつ?

2023年の春分の日は3月21日(火)、2024年は3月20日(水)と定められています。
この日付は地球の運行状況を観測したうえで、国立天文台が前年の2月1日に正式に発表しています。

春分の日の由来について

「春分の日」は、国民の祝日のひとつですが、何のための祝日かご存じでしょうか?

春分の日は、太陽が真東から上り、真西に沈む日のため、昼と夜の長さがほぼ同じ長さになる日。
この日をさかいに昼間の時間が長くなっていきます。

それまで夜が長かった冬に終わりを告げ、あたたかい春の訪れを感じられることから、春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」ことを目的とした祝日と定められているのです。

春分の時期の過ごし方

寒さが和らぎ、暖かさが増してくるこの季節はお出かけもしやすくなりますよね。

特別なことをしていなくても自然と活動量が増すため、なんとなく疲れやすいと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この時期はあまり無理をせず、ゆったりと心を整えて過ごすのがオススメです。

春風を感じながらゆっくりとお散歩して芽吹き始めた木々や草花を探したり、陽だまりのもとでのんびり読書したりするのもいいでしょう。

また、春分の日を含む前後3日の7日間はお彼岸でもあります。
お墓参りをしてご先祖様に手を合わせることで、心穏やかに過ごせるかもしれませんね。

春分の時期にオススメの食べ物

冬から春へと移り変わる春分の季節に味わいたい食べ物と、食材に含まれる栄養素が美と健康にもたらす効果についてご紹介します。

おはぎ(ぼたもち)

お彼岸の日の食べ物と言えば、おはぎですよね。
小豆(あずき)は邪気を払うと言われていることから、この時期におはぎを食べる風習が根付いたそうです。

ところで、「おはぎ」と「ぼたもち」の違いをご存じですか?
実はどちらも同じもの。

「おはぎ」は秋に咲く「萩」に、「ぼたもち」は春に咲く「牡丹」にちなんでそう呼ばれるようになったと言われています。どちらも米を炊いた後につぶして丸め、あんこでおおって作られます。近年では、あんこはどちらも粒あんを使用することが多く、あんこの原材料が「小豆」となります。

【小豆がもたらす美・健康に関する効能】
小豆は栄養価も高く、美容と健康の面でもおすすめできる食材のひとつです。

小豆は「ポリフェノール(赤ワインの約1.5倍)」の含有量が多いのが特徴。また、小豆の皮に含まれる「サポニン」にもポリフェノールと同じ効果が。どちらも、抗酸化作用があるため、シミ・シワを防ぐなどアンチエイジング効果、中性脂肪を低下・抑制する効果があります。

そのほか、疲労回復に働きかける「ビタミンB群」や、腸内環境を整えてくれる「食物繊維」でデトックス効果も。
血圧の上昇抑制、体内の余分な水分・塩分を排出する効果でむくみ解消にも効果がある「カリウム」も豊富です。

インナービューティーに嬉しい効果が期待できる豊富な栄養素が含まれている食材の一つなんですよ。

つくし・フキノトウ

つくしやフキノトウはこの時期にしか味わえない貴重な山菜。
こうした山菜を探しにお散歩に出かけるのも春の楽しみ方のひとつです。

都心ではなかなかお目にかかれないかもしれませんが、河原の土手や田んぼ、山を少し歩くと収穫できるかもしれません。

つくしはきんぴらや炊き込みご飯に、フキノトウは天ぷらなどにすると、春の味覚を存分に味わえますよ。


【つくしがもたらす美・健康に関する効能】
つくしに含まれる栄養素の中で美容に働きかけてくれるのが「ビタミンC」「β-カロテン」です。

「ビタミンC」は抗酸化作用の効果で細胞の老化・酸化を予防・改善することができるので、美には欠かせない成分のひとつ。

「β-カロテン」は皮膚細胞の働きを正常に保ってくれるため、美肌効果が期待できるのはもちろん、免疫力を高める効果もあるんです。気温の寒暖差などにより風邪をひきやすい時期だからこそ、免疫力を高めることで風邪予防にもつながりますね。

そのほか、つくしに含まれている栄養素として「フラボノイド酸」というものがあります。この「フラボノイド酸」の効能により花粉症などアレルギーを予防する効果もあるのだとか。

春の健康の対策として取り入れたい食材のひとつですね。

彼岸そば・彼岸うどん

「暑さ寒さも彼岸まで」「三寒四温」などとよく言われるように、この時期は寒い日と暖かい日を繰り返して少しずつ暖かくなっていく時期。
そうした季節の変わり目は体調を崩しやすいことから、お蕎麦やうどんなど消化の良い食べ物もよく食べられています。

彼岸そばや彼岸うどんをいただくことで、胃腸の働きが整い、元気に過ごせるとも言われています。

【そばがもたらす美・健康に関する効能】
そばは「炭水化物なので太ってしまうのでは?」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、そばは小麦粉などとは違い「そば粉」からできており、太りにくい炭水化物なのです。そば粉は血糖値が上がりにくい低GI食品なので、炭水化物の中では摂取しても肥りにくい食材として、ダイエットとして食事に取り入れる方もいらっしゃいます。

また、そばには整腸作用のある「食物繊維」や「ルチン」という栄養素も含まれています。「ルチン」にはさらに、血行が良くなるという効能もあるため、肌つやが良くなるなど美肌効果も期待できます。

春分の時期にピッタリの植物

蕾が膨らみ、色とりどりのお花が咲き始めるこの季節。
この時期に咲く植物や、お花の香りが美と健康・メンタル面にもたらす効果についてご紹介します。

牡丹(ぼたん)

幾重にも花びらを重ねる大きく華麗な姿から、百花の王とも呼ばれる牡丹(ボタン)は高貴であり美しさの象徴、縁起の良い花として認識されています。

別名が多くあり、「二十日草(廿日草)」「花王」「百花の王」「忘れ草」「深見草」「天香国色」「花神」「富貴草」「鎧草」「名取草」「花中の王」「ぼうたん」「ぼうたんぐさ」などとも呼ばれ、英語では「peony(ピオニー)」という名称で知られているお花です。初夏に開花することが多い芍薬とよく似ていますが、牡丹は一般的に晩春に咲きます。

原産である中国では、古くから婦人病の治療薬として使用されていた牡丹。その薬効だけではなく、華やかで上品であるということから、多くの絵画や短歌の題材にもなっていて、古くから愛されるお花のひとつです。

「立てば芍薬、坐れば牡丹、歩く姿は百合の花」

という美しい女性の容姿や立ち居振る舞いを花にたとえて形容する言葉をご存知でしょうか。ここでいう「坐れば牡丹」の意味は、牡丹の花は枝分かれした横向きの枝に花をつけることから「座って見るのが一番美しい花」「美しい女性が座っているように見える花」といった意味がこめられており、「落ち着きのある清楚な美人」に例えられています。

美しい女性を象徴するお花なだけに、牡丹を一輪飾るだけでお部屋もパッと華やかな印象になります。

【牡丹の効能】
牡丹の根には鎮静効果、鎮痛効果、血行障害の改善などがあるとされ、頭痛や腰痛、婦人病に対する薬効があることから中国で古くから重宝されていた薬草のひとつです。ピオニーときくと、香水・フレグランスなどの香りを思い浮かべる方も多いかと思いますが、「芍薬」「牡丹」どちらも英語名で「ピオニー」と呼びます。芍薬に比べると香りは強くなく、ほんのりと甘い香りに爽やかさも感じる女性らしい香りです。

フリージア

香りや花持ちも良く、綺麗な姿を長く楽しむことができることから、お供え花としても選ばれることの多いフリージア。
春の訪れを知らせる花とも言われており、黄色や白、紫など様々な色を咲かせる華やかなお花です。

【フリージアの香りがもたらす効能】
血圧を下げる効果が一般的にはいわれていますが、実は、関節の痛みや、背中のコリ・不調の緩和にも効果的なんだとか。フレッシュ感のある甘い香りが特徴で香水にもよく使用されていますが、フリージアの香りにより不眠やストレスの解消の効果もあるそうです。お部屋にお花を飾るのはもちろん、アロアや香水などで香りを楽しむのもひとつです。

ミモザ

ふわりとした優しく明るい黄色が印象的なミモザ。
ドライフラワーにも適していることから、リースやスワッグにして長く楽しむこともでき、お部屋に飾るお花としても人気です。

【ミモザの香りがもたらす効能】
やわらかいほんのり甘い香りがするお花。
神経性の不調に働きかけることから、ストレス解消気持ちをゆったりと落ち着かせてくれる効能があり、心を癒す効果があります。
アロマキャンドルやアロマオイルで楽しまれる方も多いようですが、お部屋に本物のお花をそのまま飾ってもかわいらしく華があるのでおすすめです。ぜひ春分の時期にはミモザの香りに癒されながら、心が休まる時間を過ごしみてはいかがでしょうか。

木蓮(モクレン)

中は白く、外側は赤紫色の花びらを咲かせる木蓮(もくれん)。別名、マグノリアとも呼ばれています。
一説では地球上で最も古くから存在している花木のひとつと言われています。
また、花言葉は「自然への愛」。
「自然をたたえ、生物をいつくしむ」春分の日にはピッタリのお花ですよ。

木蓮というと紫色の「シモクレン(紫モクレン)」が一般的ですが、近年は白色の「ハクモクレン(白モクレン)」の栽培も広がっており、街でふと見かける方も多いのではないでしょうか。ハクモクレンは、太陽の光を受けて北の方向に花咲を向けることから、「磁石の木」「コンパスフラワー」ともいわれています。

【木蓮の香りがもたらす効能】
血行を良くしてくれる効能があり、血のめぐりの不調に働きかけ、鼻づまり、月経痛、頭痛などに効果があります。
木蓮茶など食用として用いられる方もいらっしゃいます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
「春分の日」は、昼と夜の長さがほぼ同じになり、冬から春へと移り変わる節目の日。
春分の日を含む7日間はお彼岸でもあります。

暖かさが増し木々や街も華やぐ季節である一方、活動量が増え寒暖差もあることから、体調を崩しやすいこの季節。
身体に優しい消化の良いものや季節の食材を味わいながら、美と健康も意識・維持していきたいものです。

また、春らしい華やかな色合いのお花をお部屋に飾ってみたり、お花の香りを楽しみながら心を落ち着かせ、ゆったりと過ごしてみてはいかがでしょうか。

「春分の日」の本当の意味を心にとめながら、暖かい春の訪れを楽しみたいですね。

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