二十四節気について

二十四節気とは、太陽の通り道である黄道をもとに一年を24分割した時期のことを言います。

【二十四節】
立春/雨水/啓蟄/春分/清明/穀雨/立夏/小満/芒種/夏至/小暑/大暑/立秋/処暑/白露/秋分/寒露/霜降/立冬/小雪/大雪/冬至/小寒/大寒

春分や夏至、秋分、冬至などは、馴染み深いと感じられる方も多いのではないでしょうか。

この「春分・夏至・秋分・冬至」は二十四節気をちょうど4分割した日にあたり、春夏秋冬の移り変わりを告げる目安にもなっています。

小満(しょうまん)とは?

小満は、立夏(りっか)と芒種(ぼうしゅ)に挟まれた、梅雨入り前です。作物が膨らむもののまだ収穫はできない時期を指しています。沖縄では、小満と芒種の時期は梅雨のため、「小満芒種(スーマンボースー)」と呼ばれています。

2023年の小満はいつ?

二十四節気は毎年日付が変わりますが、小満から次の芒種までの期間はだいたい15日間。
2023年の小満の期間は5月21日~6月5日で、5月21日が小満の日となっています。

夏の始まりを示す立夏の次に来る小満は、夏の2番目の節気です。

小満の由来は?

小満の意味は、「万物の成長する気が徐々に強くなり、天地に満ち始める」と言われています。

小満の時期になると、秋にまいた麦の穂が育ってきます。農家が少し安心できるということから、小満と呼ぶようになったことが由来です。

小満はどんな季節?

それでは、小満とはどんな季節なのでしょうか?
一つの節気を初候、次候、末候の三つに分けた七十二候の言葉は、気候や動植物の変化を表しています。
小満には、「蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)」「紅花栄(べにばなさかう)」「麦秋至(むぎのときいたる)」があります。

蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)

小満の初候は、蚕起食桑。蚕が桑の葉を盛んに食べて成長する時期を表します。
蛾の幼虫である蚕は、成虫になる前に繭を作り、それが絹糸の原料になります。
蚕の活動が活発になるこの時期は、昔から養蚕農家にとって嬉しい時期だったのではないでしょうか。

紅花栄(べにばなさかう)

小満の次候は、紅花栄。紅花の花が咲きほこる季節を表します。
紅花の赤い色素は紅(べに)と呼ばれ、口紅の原料でした。
古くから女性に愛されてきた紅の口紅の伝統製法は、今も受け継がれています。

麦秋至(むぎのときいたる)

小満の末候は、麦秋至。穂が熟し金色に輝く麦の収穫期を表します。この秋は、収穫期を意味するもので、麦秋は麦の収穫期を指します。
梅雨が近づくこの時期は、農家にとって、麦の刈入れに追われる忙しい時期でもありました。

小満の時期にオススメの食べ物

ここからは、梅雨入り前の小満の季節に味わいたい食べ物と、その食材に含まれる栄養素が美と健康にもたらす嬉しい効果についてご紹介します。

メロン

小満は、メロンが旬の時期です。さっぱりとして、香りのよいメロンは贅沢なデザートにぴったり。

メロンは果肉の色によって、赤肉系、青肉系、白肉系の三つに分けられます。赤肉の代表は夕張メロンやクインシーメロン、青肉ではアールスメロンやアンデスメロンなどが有名です。白肉はホームランメロンがよく知られています。

【メロンがもたらす美・健康に関する効能】
赤肉メロンにはβカロテンが多く含まれています。抗酸化作用があるため、しみやシワ、たるみなど酸化によって引き起こされる肌の老化を予防できるそうです。

さらに、メロンはカリウムが多く含まれたフルーツです。カリウムは塩分を排泄する働きがあり、高血圧やむくみが気になる人におすすめの栄養素。また、長時間の運動による筋肉のけいれんを防ぐため、メロンはよく体を動かす人に積極的にとってほしいフルーツです。

ビワ

ビワの食べごろは、5~6月。あっという間に旬が過ぎてしまう、季節感の強いフルーツです。

ビワは種ばかり大きくて食べるところが少ないと思いがちですが、意外にも可食部分の多いフルーツです。最近では、大玉の品種が増えてきたこともあり、かなりの食べ応えがありますよ。

【ビワがもたらす美・健康に関する効能】
ビワも、βカロテンを多く含んでいます。βカロテンは体内でビタミンAに変換され、髪や肌を健やかに保ち、喉や肺など呼吸器を守る働きがあります。

また、ビワに含まれるポリフェノールには、体内の活性酸素を取り除き、細胞の老化や生活習慣病の予防や改善に効果があると言われています。

夏みかん

果肉の粒がしっかりとしていて、ぷりぷりとした食感が楽しめる夏みかん。ほのかな甘みを包み込むような酸っぱさがあり、初夏にはこの甘酸っぱさが爽やかでおいしく感じられます

夏みかんは秋に実がなりますが、この時期は酸味が強すぎるためそのまま食べることはできません。しかし、実を収穫しないまま、翌年の夏まで持ち越したり、冬に収穫して貯蔵するなどの工夫をすることで酸味を抑えて、食べやすくなるのです。初夏の時期に食べ頃になることから、夏みかんと呼ばれるようになりました。

【夏みかんがもたらす美・健康に関する効能】
夏みかん1個で1日に必要な量のビタミンCを摂取できます。ビタミンCの抗酸化作用によって、老化の原因となる活性酸素を除去できるため、老化防止に役立ちます。

また、ビタミンCはストレスに対抗する副腎皮質ホルモンの合成を促してくれるため、ストレスにより肌の調子が悪くなっている人はぜひ夏みかんを食べてみてください。

小満の時期にピッタリの植物

雨期が近づくこの季節に美しく咲き誇る植物についてご紹介します。
癒される見た目だけでなく、これらのお花には美と健康・メンタル面にも嬉しい効果があります。

芍薬(しゃくやく)

芍薬は、中国北部、シベリア南東部、朝鮮半島などに自生し、中国では古くから栽培されてきた園芸植物です。薬用植物として知られており、江戸時代からは茶室の床に生ける花として愛されてきました。

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」ということわざでは、すらりとした茎の先に花を咲かせる芍薬を立ち姿の女性に例えているように、美しい女性を表すほど魅力的な見た目の植物です。

【芍薬の効能】
芍薬は、血行を良くする薬用ハーブティーとして親しまれています。生理不順や冷えの改善、美肌効果が期待できると言われています。

また、みずみずしい青さと透明感あふれる甘さを合わせ持つ香りは、香水としておしゃれな女性たちから愛されてきました。

バラ

バラは5~6月にかけて見ごろを迎えます。全国のバラ園ではさまざまな種類のバラが咲き誇り、梅雨入り前のお出かけシーズンを彩ってくれます。

「花の女王」と言われるバラは、その高貴な香りと美しい色合いで人々の心を魅了します。贈り物としても、ぴったりのお花です。

【バラの効能】
バラの気高い香りには、ストレスホルモンの分泌を抑える効果があります。イライラしているときや、モヤモヤとして考えごとが止まらないときはバラの香りを嗅いで、思いっきり癒されましょう。

さらに、バラから抽出されるローズオイルには、さまざまな美肌効果があります。肌のうるおいや弾力を取り戻し若返らせる働きや、血行促進と抗炎症作用肌により肌を引き締める働きが期待できますよ。

まとめ

「小満」は、初夏が始まり雨の季節が始まるまでの時期。作物の実りの多さを感じることで、日々の生活を豊かにしてくれる農家に感謝しましょう。

小満に旬を迎える食べ物や見ごろを迎える植物には、肌の老化を防ぎ、健やかに保ってくれる働きを持つものが多くあります。また、ストレスを和らげてくれる効果も。

梅雨入り前の「小満」の季節の食べ物や植物の恵みを受けて、日々の疲れをリフレッシュさせましょう。

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