美容業界の仕事に資格は必要?

Withコロナでの生活において、美容業界の需要が高まっているのはご存じですか?女性だけではなく、男性も美容に関心の高い方が増えてきているのですよ。

そんな美容業界ですが、実はほとんどの仕事において、特別な資格がなくても働くことができます。
具体的には、下記の職種では資格不要です。

・化粧品販売などをする美容部員
・エステティシャン
・ネイリスト


しかしながら、どの仕事でもお客さまのお悩みをお聞きし、ケア方法についてアドバイスをしたり、お肌に直接触れる化粧品などを扱います。そこには、確かな知識が必要になりますよね。

そのため、知識を深めたり技術を向上させるべく、資格を取得する美容サービス従事者は多いのですよ。

今回は美容業界で働くにあたって、役立つ資格についてご紹介いたします。
記事の最後には、業界で最も有利になる資格についてもお話しします。

これから美容業界に進みたい、もしくは既に働いていてキャリアアップしたい方の参考になる内容となっています。

美容業界で役立つ資格13選

  1. 日本化粧品検定(コスメ検定)
  2. 美容薬学検定
  3. 日本メイクアップ技術検定
  4. 色彩検定
  5. AJESTHE認定エステティシャン
  6. ネイリスト技能検定
  7. ジェルネイル技能検定
  8. ネイルサロン衛生管理士
  9. 安全技術師
  10. 衛生管理士
  11. 認定機構1・2・3級
  12. 認定講師
  13. 美容師免許


美容系の職業に有利な資格

最初に美容業界の中でも、化粧品販売員や美容部員、エステティシャンを目指している方にオススメの資格をご紹介していきましょう。

日本化粧品検定(コスメ検定)

まずは、日本化粧品検定協会が発行している、「日本化粧品検定(コスメ検定)」という文部科学省の後援を得ている検定をオススメします。美容系の資格で文科省後援に認定されたのは国内初だそうです。

化粧品、美容に関する知識の向上と普及を目的とした検定で、基本的なメイクアップの方法や、正しいお手入れ方法などの美容に関する知識、薬機法(薬事法)についてなど幅広い知識が求められます。

化粧品や美容に関する知識を深められ、化粧品に関わるあらゆる仕事でお客さまと接する際に説得力が増しますよ。

試験の種類は難易度順に、3級・2級・1級とあり、飛び級して、1級からの受験が可能です。また、3級はネット上で必要事項を登録すれば、在宅でWeb受験ができます(無料)。

2級は美容の基礎知識が、1級は美容の応用・専門家を目指すための知識が問われます。仕事に役立てたい場合は、2級以上の合格が望ましいでしょう。

2級は基礎知識のため難易度はそれほど高くありませんが、1級は2級・3級の知識をしっかり理解したうえでの美容に関する幅広い知識、法律に関わる化粧品の様々なルールについて出題されます。そのため、難易度が高くなっています。

受験資格は特に問われないため、どなたでも受験が可能です。

また、似た検定として、「化粧品成分検定」があげられますが、こちらは化粧品のパッケージに書いてある成分を正しく理解することが目的の検定となります。
したがい、日本化粧品検定の方が、より幅広い知識が学べる検定のようですね。

「日本化粧品検定」の上位資格としては、「コスメコンシェルジュ」「コスメコンシェルジュインストラクター」などがあります。より専門性を高めたい方は、こちらの資格を目指すのがオススメです。

一般社団法人日本化粧品検定協会
https://cosme-ken.org/

美容薬学検定

次に、日本セルフケア支援薬剤師センターが発行している、「美容薬学検定」もオススメです。たくさんの美容ケア商品の中から、自分に合うもの、合わないものを正しく選び出せる知識を学べます。

「自分にピッタリのものを購入したい」という気持ちはあっても、専門的な用語や単語が使われており、分からないことも少なくありません。美容薬学検定を通し、消費者自らが美容に関する知識を積極的に習得することを目的とした検定です。

化粧品やサプリメント、健康補助食品の販売に関わる方にオススメです。また、美容分野の仕事に就きたいと考えている方にもぴったり。

試験は1種類のみで、正答率により1級(70%以上)、2級(60%以上)に振り分けられます。合格率は80%と高く、テキストに沿って勉強すれば難しくない内容です。同主催の「薬学検定」と併せて受験する方も多いのだとか。

こちらも受験資格は特に問われないため、どなたでも受験が可能です。

化粧品に関わる仕事だけではなく、美容師やエステティシャンなどの職業でも役立つ美容の基礎知識が学べる検定となっています。

内閣府認証 特定非営利活動法人
日本セルフケア支援薬剤師センター
http://www.yakugaku.or.jp/yakken/

日本メイクアップ技術検定

さらに、日本メイクアップ技術検定協会が発行している、「日本メイクアップ知識検定試験ベーシック」もオススメです。(旧メイクアップアドバイザー検定試験。2020年4月1日に改名。)
メイクアップの基礎知識を問われる検定で、化粧品やスキンケア、皮膚についてや顔分析、プロポーションやバランス、色彩知識など幅広い知識を学べます。

上位資格として、「日本メイクアップ知識検定試験アドバンス」があります。

受験資格はなく、どなたでも受験が可能。ただし飛び級はできず、ベーシックに合格してからアドバンスの受験ができるという流れです。

難易度は公式には、受験者数、合格率どちらも非公開のため不明となっています。
ちなみに旧メイクアップアドバイザー検定試験の合格率は公式発表されており、直近のデータで3級は70%前後2級は40~50%1級は20~30%と難易度は高いと言えそうです。

美容部員メイクアップアーティストだけではなく、美容に関わるあらゆる職業に役立つ基礎的な知識が、幅広く学べる検定のため人気の高い資格のひとつです。

一般社団法人 日本メイクアップ技術検定協会(JAM)
http://www.jma-makeup.or.jp/

色彩検定

色彩検定協会が発行している、「色彩検定試験」も幅広い職業で役立つ資格なのでオススメです。色に関する幅広い知識や技能を問われる検定。文部科学省後援で、知名度の高い資格のひとつです。

色は身の回りのあらゆる所に存在し、その色の影響を受けているため、色について勉強することで様々な場面で役立ちます。
ヘアカラーにおいて色の表示方法や混色理論が役立つ美容師、デザインを表現するための配色知識が必要となるネイリスト、肌色に合う相性のよい色の組み合わせやトレンドなどの知識や理論がメイク・ヘアのテクニックに使えるヘアメイクアップアーティスト、同様にメイクのアドバイスをするような美容部員など、美容に関わる職業にも人気の資格なのですよ。

受験資格は特になく、どなたでも、何級からでも受験が可能です。

試験は全部で4種類あり、難易度が低い順からUC(ユニバーサルデザイン)級・3級、2級、1級となっています。3級は初めて色を学ぶ方向けの基礎的な内容となるため、仕事に活かしたいと考えている方は2級以上の受験が望ましいでしょう。

合格率は2020年度で、UC級が87.3%3級が76.3%2級が77.6%出題範囲をしっかり勉強していれば問題ないレベルです。ただし、1級は45%と他の級よりは難易度が上がっていますね。

先にお話しした美容関連の職業だけではなく、プレゼン資料の作成や、インテリアの配色・コーディネートなど幅広い分野で役立つ知識が得られる資格となっています。

公益社団法人 色彩検定協会
https://www.aft.or.jp/

AJESTHE認定エステティシャン

エステサロンで働くなら、日本エステティック協会が発行している、「AJESTHE認定エステティシャン」もオススメです。基本的な知識・技術を持ち、担当範囲のエステティックサービスを適切に提供できるかどうかが問われる検定です。

上位資格として、「AJESTHE認定上級エステティシャン」などがあります。

受験資格は、協会認定校での300時間以上コースまたは1000時間以上コースの修了、もしくは実務経験が1年以上のどちらか一方を満たすこと。スクールに通いながらエステティシャンを目指している方や、エステサロンに入りたてのエステティシャンの方にオススメです。

試験内容は、筆記と実技試験があります。
受験のためにはスクールに通うか実務経験が必要であるため、合格率はおおよそ80%と高めです。受験資格さえクリアしてしまえば、難しくない検定といえます。

冒頭にご説明した通り、エステティシャンとして働くにあたり必須の資格はありません。(ただし、ブライダルエステなどでシェービングを施術する場合には、理容師免許が必要です。)ですが、自分の知識や技術を確認、向上するためのものとして受験する方は多いのですよ。

一般社団法人 日本エステティック協会(AJESTHE)
https://ajesthe.jp/

パーツ美容系の職業で有利な資格

続いて、パーツ美容に関わる職業で有利な資格をご紹介していきます。
パーツ美容とは、目・口元・歯・爪などのパーツをメインとした美容のこと。パーツ美容専門サロンなども登場しており、美容に関心のある方には注目の分野なのですよ。

具体的にはこちらのような職業になります。

・ネイリスト
・アイリスト
・アイブロウリスト


ただし、アイリストとアイブロウリストには美容師免許が必要になります。アイブロウリストはまだ民間での資格はあまりないため、ネイリストとアイリストにオススメの資格をご紹介していきますね。

▼アイブロウリストの仕事が気になる方はこちらの記事がオススメ
美容師免許を活かした仕事。アイブロウリストって?

ネイリストに有利な資格

ネイリストにオススメの資格は、「ネイリスト技能検定」「ジェルネイル技能検定」の2つです。

ネイリスト技能検定は、ネイル関連の検定試験の中でも特に知名度が高く実践的な検定です。低い順から、3級・2級・1級とあり、飛び級はできず、3級からの受験となります。

3級は義務教育を修了していればどなたでも受験が可能です。

ほとんどのネイルサロンがネイリスト技能検定2級以上を保持していることを採用条件としているため、ネイリストとして活躍するためには必須であるといえる検定です。

3級の合格率は70%~90%と年度によりバラつきがありますが、おおむね高めのため難易度は低いと言えそうです。しかしながら、就職に有利となるのは2級以上です。2級の合格率は40%前後とグッと下がります。
試験は筆記・実技のため、スクールに通うなどの試験対策が必要ですね。

次に、ジェルネイル技能検定は、名前の通りジェルネイルの施術をするため理論や技術習得ができます。既にネイルサロンで働いている方も、施術メニューの幅を広げるために受験する方も多くいます。
試験の種類は、初級・中級・上級とあり、こちらも飛び級はできず、初級からの受験です。
初級は義務教育を修了していればどなたでも受験が可能です。さらに、ネイリスト技能検定を取得していれば取得級により試験が一部免除になります。

そのため、まずネイリスト技能検定を受験、その後にジェルネイル技能検定を受験する流れが一般的です。

どちらもネイリストとして活躍・スキルアップするためには是非取得しておきたい資格ですね。

また、ネイリストとして独立を目指すのであれば日本ネイリスト協会主催の「ネイルサロン衛生管理士」の資格もオススメです。

「ネイルサロンにおける衛生管理自主基準」を普及し、ネイルサロンの現場で正しく活用してもらうために設けているものです。安全、安心なネイルサービスを提供するための公衆衛生に関する知識が学べます。

受験資格は18歳以上であることのみで、実務経験は問われないためどなたでも受験することが可能です。

働いているサロンでの公衆衛生の向上はもちろん、独立して個人サロンを経営する場合には取得しておいて損はない資格と言えるでしょう。

公益財団法人
日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)
http://www.nail-kentei.or.jp/index.html

NPO法人日本ネイリスト協会(JNA)
https://www.nail.or.jp/

アイリストに有利な資格

もともとアイリストが行う、まつげエクステンションは資格がなくてもできる施術でした。ですが、専門知識がない無資格の状態でもできることから、流行当初は施術や接客のレベルが下がりトラブルが続出しました。
そこで、2008年3月7日に厚生労働省から「まつげエクステンションによる危害防止の徹底について」が通達されたことで、美容師免許が必須となったのです。

美容師免許を取得していることを前提としてアイリストにオススメの資格は、日本まつげエクステンション認定機構が発行しているこちらです。

・安全技術師
・衛生管理士
・認定機構1・2・3級
・認定講師


飛び級はできず、安全技術師・衛生管理士から順番に資格を取得していく流れとなります。

合格率は非公開となっているため難易度は不明ですが、日本まつげエクステンション認定機構は、日本で最初にまつげエクステンション検定を始めたことから多くのサロンがこの協会が発行している資格を取得しています。

そのため、この協会の資格を取得していれば一定の知識・技術を証明できるので、アイリストとして活躍したい方にはぴったりの資格ですよ。

一般社団法人日本まつげエクステンション認定機構(JECA)
https://jeca-eyelash.com/
(※2016年4月1日より日本まつげエクステンション協会(JLA)より、現行の日本まつげエクステンション認定機構へ名称を変更されています。)

▼アイリストの仕事が気になる方はこちらの記事がオススメ
アイリストになるには美容師資格が必要!仕事内容を詳しく解説

美容業界で最も有利な資格は【美容師免許】

これまで紹介した職業の中で、「美容師免許が必須である職業」もご紹介しました。この職業でも美容師免許が必要だったの?と驚かれた方もいらっしゃるかもしれません。

実は美容師免許は美容業界で就職・転職するにあたり、とても有利な資格なのですよ。

その理由は、「美容師免許」を取得しているだけで、美容業界で選べる職種の幅が一気に広がるからです。美容師は美容室で働いているイメージが強いと思いますが、活躍できる場所は美容室だけではないのです。
美容師免許が必要な職種の例は下記の通りです。

・美容師
・ヘアメイクアップアーティスト
・アイリスト
・アイブロウリスト


こちらは髪を切ったり、専用の薬剤を使用したりするため、美容師免許の取得が必要。その上で、それぞれが専門性の高い業務内容となっています。

美容師免許は国家資格であるため難易度はグッと高くなりますが、その分選択肢が豊富で将来性がありますよ。詳しくは別の記事でもご紹介していますので、ご興味があれば下記リンクよりご覧ください。

美容に関する仕事をするなら【ピアスグループ】がオススメ!

本記事でご紹介した資格を活かして働く職場としては、ピアスグループがオススメです。

ピアスグループは1947年に創業され、“美容と健康”の分野で化粧品などの優れた製品とサービスを提供。サロンや化粧品販売・食品販売なども手がけ、多数のブランドを運営しています。

美容部員はもちろん、アイリストやアイブロウリスト、エステティシャンなど様々な美容に関わる仕事にチャレンジできる環境が整えられています。

下記の記事で詳しくご紹介していますので、ご興味のある方はチェックしてみてくださいね。
あなたの働きたい理想の職場が見つかるかもしれませんよ。

まとめ

いずれの資格もあなたが持っているスキルを証明することができ、就職や転職に有利に働く可能性があります。
あなたの活躍したい分野、キャリアアップのための参考になる内容となっていれば幸いです。

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